2021年の中学進学の奨学金を申請してきましたセッタウット・シンマー、サラカーム県
セッタウット・シンマー(13歳)のニックネームはアイウンです。現在はマハサラカーム県にあるバンフアノン(サンカビッタヤ)学校に通っており、2021年に中学一年に進学するために奨学金を申請しました。
アイウンの家族構成は母親、祖母、そして叔母です。両親はアイウンが小さかった頃に離婚しましたが、父親が再婚して別の家庭を持っているため、母親が一人でずっとアイウンを育ててきました。母親は仕事が農作業と日雇い労働で収入が不安定でしたが、アイウンの中学校と高校への進学費用を貯めようと思い、より多くの収入が得られるバンコクに働きに出ました。
スワンナプーム空港で働いていたアイウンの母親
2017年に母親は職探しのためにバンコクに来ましたが、その後、スワンナプーム空港の機内清掃員をするようになりました。飛行機が着陸した後、パイロットや客室乗務員の座席のシーツ替えや、客室、キッチン、そしてトイレの清掃を担当していました。毎月の給料が7,800バーツでしたが、観光シーズンになると、タイに行き来する飛行機が増加したため、給料の他に残業代もありました。毎月、母親はアイウンの面倒を見る祖母と叔母に仕送りし、家計を支えていました。
2020年にタイ国内でも新型コロナが蔓延したため、国境が閉鎖されるようになりました。そのため、観光客がタイに来られず、多くの航空会社がサービス停止に至りました。その結果、アイウンの母親を含め、数百人の機内清掃員が解雇されました。仕事を失った母親はマハサラカーム県の実家に戻ってきました。
現在、アイウンの母親は地元で農作業、牛の世話、そして日雇い労働をしており、月の収入は1,500バーツ程度です。アイウンがもうすぐ中学一年生になるので、制服、靴、そして文房具を買うために母親は農作業や日雇い労働で得たお金を貯めようとしてきました。
学校の長期休暇に入ると、アイウンは早起きし、草を刈って牛に与えたり、木や野菜に水をやったりします。母親に草刈りやジャガイモ栽培の日雇い労働が入れば、アイウンは手伝うためについて行きます。毎晩、アイウンは母親の家事、料理、そして皿洗いを手伝っています。
アイウンは「お母さんはもう空港の仕事をしていません。地元に戻って、農作業と牛の世話をしています。昔に比べて、もっと大変で収入もすごく減っています。お母さんが疲れているのを見たくないから、できるだけお母さんを手伝っています。僕は理科が好きで、将来、兵士になりたいと思っています。奨学金がもらえたら、来学期の制服と文房具を買うために一部を使います。残りは学校に行く時の費用として取っておきます」と言っていました。
困難な状況にあっても親の仕事を一生懸命に手伝っているこんな子供たちへ、中学校進学の機会を贈りませんか? 2021年度の募金活動期間は6月30日までです。皆様の暖かいご支援・ご協力をいただきますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
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