再度奨学金提供を申請してきた子どもたちの願い
再度奨学金提供を申請してきた子どもたちの願い  現在2020年度として来年5月に中学1年生になる恵まれない子供たちのために奨学金を募集しています。
 一方で、昨年度奨学金に応募しながら、募金額が目標に達しなかったため、奨学金をもらえない不安な状態のまま中1に進級している生徒が大勢います。そんな子ども達の話を学校の先生が送って来てくれました。
 ある先生からは次のようなコメントが寄せられました。「勉強にも家族の仕事の手伝いにも熱心に頑張っているこのような子ども達に、少しでも教育支援がもらえれば、子供達自身は勿論、その家族にとっても、より良い人生への大きな助けとなるものと確信しています。是非、今からでもご支援を戴ければと切望しています。」
 今回先生から送られて来ました子ども2人の話をご紹介します。
**1年間のみの奨学金(2,000バーツ)は、通常、この様に、中学1年生になったときに奨学金をもらえなかった生徒たちが、中2中3への進級の際に提供することにしております。
 
クリッサナ君(ニックネーム:プー君)=ナコンラーチャシーマー県在住
 僕の名前はクリッサナ、ニックネームはプーです。ナコンラーチャシーマー県に住む中学一年生、十三歳です。現在、母と中学三年生になる兄と暮らしています。僕たちの家は祖父母の敷地に小さな部屋を建て増しただけのささやかな家です。父は、僕がまだ幼稚園の頃に僕たちを捨てて家を出て行き、それ以来、母が一人で僕たち兄弟のために働いてくれています。母は、掃除婦として一週間に7日間、一年365日休むことなく働いています。それでも月に二回支払われる収入は、一回にわずか2,000バーツです。生活費の他に兄と僕の学費、母の交通費と、母の収入だけでは到底足りません。そのため母は、同じ職場の人からお金を借りたり、サラ金からも借金があります。僕は、少しでもこんな母の手助けになるよう、夜遅く帰宅する母のために洗濯、皿洗い、ご飯の支度をしています。この他にも親戚のペットボトルなどの廃品回収の仕事を手伝っています。集めた廃品を仕分けして袋に整理して入れ、売りに行きます。この手伝い一回で40-50バーツが得られます。僕の学校の為の母の負担を少しでも軽くしたいと頑張っています。
 

 
 僕がもし奨学金の支援を頂けたら母の負担を減らすことができます。お金がなく僕の学費がないと悩む母の姿をもう見たくありません。もし、奨学金を頂くことができれば、僕は頂いた奨学金を自分の勉強のために最大限に生かして使わせて頂き、大切に貯金して今後高等教育が受けられるようにしたいと思います。僕の好きな科目はコンピューターで将来は収入も良いコンピュータープログラマーになりたいと思っています。この夢のためにもとにかくまず高校を卒業したいです。もし、奨学金を頂いたら真面目に一生懸命に勉強することをお約束します。

ラタポン君(ニックネーム:ピッグ君)=スリン県在住
 ラタポン君のニックネームは、ピッグと言います。スリン県に住む中学一年生で十三歳です。現在、母方の祖父母と父母といっしょに暮しています。ラタポン君は、これまでは一人っ子でしたが、母親が妊娠中で近々弟妹ができる予定です。両親は、普段日雇いとしてラーメン屋さんで働いていますが、以前、父親が東北地方の名物の焼き発酵ソーセージを屋台で売り歩いていたこともありました。けれども売り上げが思わしくなく赤字になり止めざるおえなくなりました。母親は、妊娠七か月のため、今は仕事に就くことができません。そのため収入は家計を賄うには到底足りません。祖父母も高齢のため重労働はできませんし、祖母は、いくつかの病気を患っており定期的に医者にも掛かっています。
 

 
 ラタポン君は、学校の勉強の他にも音楽の才能があります。学校のマーチングバンドに所属してバスドラム(大太鼓)とドラムセット(ドラム、シンパル、タム等を組み合わせたもの)の両方を操ることができます。最近、ラタポン君の学校のマーチングバンドは県の大会で準優勝しました。放課後は、たいてい友達といっしょに練習をします。そして練習後は、妊娠中で働けない母親の代わりに、ほぼ毎日、父親が働くラーメン屋でウェーターや皿洗いをして一回80-100バーツのアルバイト代をもらっています。ラタポン君の夢は、演奏家あるいは軍楽隊の一員になることです。夢を叶えるために高校を卒業した後も進学を切望しています。ラタポン君の学校の先生はこんな彼の親孝行でしっかりとした夢を持っている姿を見て2020年度のEDFの教育奨学金の応募申込書を送付されました。
 

 
ラタポン君の教育奨学金を希望する手紙の一節にはこんな内容が書かれていました。

『もし、僕が教育奨学金の支援を頂くことができた場合には、最善を尽くして勉強し、自主的に楽器の練習も頑張ります。そして、自分の能力の限りの教育を受けてみたいです。教育は将来のためにとても重要だと思います。教育を受けられることで安定した良い仕事に就くことができ両親の負担を減らし、祖父母の面倒も見ることができると考えています。』
 

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